ボイスキャディから発売されているT11PROとT-Ultraについて、外観、機能・性能、価格の違いを詳しく解説します。
T11PROとT-Ultra
▼左がT11PRO、右がT-Ultra
ボイスキャディの腕時計型のGPSゴルフナビは、TシリーズとAシリーズの2ラインあります。
本記事で取り上げているT11PROとT-UltraはどちらもTシリーズで、タッチスクリーンが採用されている高機能タイプです。
T-Ultraは2023年、T11PROは2024年に発売されていて、T11PROはT-Ultraの後継モデルです。
外観からは大きな違いが感じ取りにくいですが、T11PROには新機能が多数搭載されていて大きく進化しています。
市場価格の差:T11PROの方が1万円ぐらい高額!
▼最安値の調査結果
定価は5000円ほどの差がありますが、どちらも5万円を超えますので、GPSゴルフナビの中でも高級モデルです。
市場価格の最安値は、T11PROがAmazonで51,470円、T-Ultraが楽天で38,800円で、価格差は13,000円とかなり大きいです。
どちらがオススメかについて、先に筆者の見解を述べてしまいますと、後継モデルのT11PROです。
理由は、ディスプレイの表示の仕組みが変わって格段に見やすくなっていること、そして、ナビゲーション機能が数多く搭載されていることが挙げられます。
外観の違い:T11PROは画面サイズがアップ!
▼左がT11PRO、右がT-Ultra
モデル | T11PRO | T-Ultra |
---|---|---|
本体サイズ | Φ50.0×16.1mm | Φ48.2×15.1mm |
重量(ベルト含まず) | 47.6g | 34.1g |
画面サイズ | 1.4インチ | 1.34インチ |
T11PROはサイズ・重量ともにアップしています。
特にディスプレイは1.34インチから1.4インチに拡大していますので、見やすさ、タッチ操作のしやすさが向上しています。
▼左がT11PRO、右がT-Ultra
デザイン的にはベゼル(外枠)にあしらわれた時計とストロークのメモリが入れ替わっています。
どちらが良いかは好みに依るところですが、T11PROの方がゴルフ感を抑えてあります。
▼T-Ultraのカラーバリエーション
カラーバリエーションについては、T11PROはブラックのみですが、T-Ultraはブラックとホワイトの2種類あります。
▼T11PRO(ホワイトバンド装着)
なお、T11PROはカラバリこそありませんが、ホワイトバンド(片側のみ)がオプションで付いていますので、上図のように風合いを変えることができます。
ディスプレイの違い!T11PROはOLEDで超鮮明!
T11PROもT-Ultraもカラーディスプレイですが、仕組みは全くの別物となっています。
T-Ultraは反射型フルカラーLCDなのに対して、T11PROはスーパーOLED(有機EL)が採用されています。
反射型(T-Ultra)は視野角が狭かったり、日照条件によって見づらくなったりしますが、OLED(T11PRO)はバックライトが不要なため、コントラストがしっかりしていて鮮明で(特に黒がはっきり)、視野角が広く、応答も速く、見やすさも動きも優れています。
▼屋外でのディスプレイの表示(1:40から再生)
実際にゴルフ場で使用している上掲の動画を見て頂くと、黒や緑が驚くほど鮮やかなのがお分かりいただけると思います。
今までお使いのGPSゴルフナビが、眩しい日などに見づらいと感じられていた方は、是非、OLEDを採用したT11PROを試して頂きたいです。
- 画像が美しく感動しました。タッチパネルの反応もよくワクワクしてます。
- とても見やすく良かったです。
機能・性能の違い:T11PROのナビゲーション機能に注目!
基本的な仕様としては、コースビュー、グリーンアンジュレーション、高低差機能、3点間距離など、ビジュアルとタッチスクリーンを駆使したナビゲーションは踏襲されています。
そして、T11PROでは注目すべき新機能が多数搭載されていて、ナビゲーション機能が大幅に進化しています。
<T11PROの注目の新機能>
- 風速・風向き、ピンアーク
- 推奨クラブ
- グリーンのサイズ表示
- グリーンポインティング
- スロープガイド・パッティングガイド
それでは一つずつ見て行きましょう。
風速・風向き、ピンアーク
▼左がT11PRO、右がT-Ultra
コースビュー上の同心円表示は、従来のドライバーに加えて、ピン側の方にも表示されるようになりました。
50ヤード、100ヤードの位置に表示されますので、得意なアプローチ距離のポイントを探る上で役立ちそうです。
さらに画面左上には、風速・風向きが表示されるようになりました。
なおゴルフでは風の計測が禁止されていまして、表示されている情報はアプリ連携による気象情報のものとなります。
アイコンをタッチすると上図のように拡大表示されますので、コース内の各所でどちらに向かって吹いているかが分かりやすくなっています。
他メーカーでは風を考慮して目安距離を算出するものもありますが、T11PROでは考慮に入れておらず、単に風速と風向きの表示のみとなっています。
推奨クラブ
T11PRO、T-Ultraのどちらにも、USER IPというレイアップ地点を探る3点間距離の機能が搭載されています。
T-Ultraでは3点間の距離が表示されますが、T11PROでは更に推奨されるクラブも合わせて表示されます。
グリーンポインティング
グリーンポインティングは、ドッグレッグや起伏などでグリーンが見えない場合でも、グリーンの方向と距離を知ることができる機能です。
上図の様に、赤色の矢印でグリーン方向、数字でグリーンまでの距離が表示されます。
これはT9、T-Ultraで何故か廃止されていましたが、恐らく便利なため復活を望む声が多かったためか、T11PROで再搭載されました(名称はピンポインティングから変更)。
グリーンのサイズ表示
▼左がT11PRO、右がT-Ultra
どちらのモデルもグリーンはアンジュレーションが表示され、自分の位置に合わせて回転し、傾斜が矢印で表示されます。
T11PROの方は、グリーンの前後・左右の幅も表示されるようになり、これがアンジュレーションと合わさるとアプローチの際にとても役に立ちます。
グリーンの形状・傾斜だけでなくスケール感まで分かりますので、どのポイントに落とせば良いか、どこを避ければ良いかなど、戦略を立てる上で参考になります。
スロープガイド・パッティングガイド
▼T11PROのスロープガイドとパッティングガイド
T11PROはパッティングのガイド機能が新たに2つ追加されました。
上図左はスロープガイドで、現在位置からピンまでの傾斜状況を案内してくれます。情報はピンまでとピン先に分かれていて、「打ち下ろし、打ち上げ・水平」といった表現で案内されます。
上図右はパッティングガイドで、左右のどの辺りを狙えば良いか、目安を案内してくれます。「真っ直ぐ、左/右1クラブ以内が狙い目、左/右1m以上が狙い目」といった表現で案内されます。
まとめ:T11PROとT-Ultraは、どちらがオススメか?
冒頭の価格のところで、T11PROがオススメと述べてしまっていますが、改めて整理します。
T11PROとT-Ultraの主な違いをまとめると以下の通りです。
- 市場価格は、T11PROの方が13,000円高い
- ディスプレイは、T11PROにOLEDが採用され格段に見やすく、サイズもアップ
- T11PROには、風情報、ピンアーク、グリーンサイズ、パットガイドが追加され、ナビゲーション機能が大幅にアップ
- カラーバリエーションは、T-Ultraのみ2種類(ブラックとホワイト)
以上を踏まえると、T11PROの進化が際立ちます。1万円近い価格差があるものの、折角、高機能なTシリーズを購入するのであれば、大幅に進化したT11PROの方がオススメです。
とは言え、高級モデルな上に価格差が1万円近くある点は見逃せません。新機能が搭載されたからと言って、必要性を感じない方もいると思います。
本記事でまとめたT11PROのみの注目機能をチェックして、必要でないと思えた方はコストメリットのあるT-Ultraの方がオススメとなります。
