ガーミンのApproach S50について、5つの項目で製品を評価しました。
詳しい評価に加えて、総評、適するゴルファー、最安値についても解説していますので、ご自分の予算とニーズに合うかが分かる内容となっています。
▼姉妹・下位モデルのApproach S44の評価・解説、違いは下記記事をご覧ください。


Approach S50 の評価内訳
ガーミンのゴルフウォッチ(GPSゴルフナビ)、Approach S50について、画面表示、操作性、情報コンテンツ、デザイン、コスパの5つの項目別に評価しました(5点満点で普通は3点)。
画面表示:4.0点
形状 | 丸 |
---|---|
仕様 | 有機EL(AMOLED) |
サイズ | 1.2インチ |
解像度 | 390×390ピクセル |
出典:garmin.co.jp
ディスプレイは丸型のカラー(タッチ式)で、有機EL(AMOLED)が採用されています。
ちなみに、バックライトで映し出すLCDと比較すると、有機ELはディスプレイの画素そのものが自発光しますので、黒がしっかり表現される、コントラストが効いて見やすい、視野角が広いといったメリットがあります。
有機ELはGPSゴルフナビ用としては抜群の見やすさを誇りますが、コース表示が簡易な形で性能がフル活用されていないため、評価は4点(5点満点)としました。
▼サブスクに入ると、第2世代表示が使える
なお、ガーミンというと上図のリアルなコース表示をイメージされる方もいると思いますが、Approach S50はデフォルトではこちらは利用できません。
Garmin Golf Membershipというサブスクに入ることで、利用することができます。
デフォルト状態では、コースの描画が簡易的ではありますが、ハザードやピンまでの残距離は画面左側に大きく表示されます。
このタイプのものは、高機能であるが故に情報が詰め込まれ過ぎているものが多く、文字が小さくて読み取れないというマイナス評価が多く聞かれます。
しかし、Approach S50はシンプルかつ大きく表示されますので、「距離とコース概要が簡単に分かるものが良い」という方に適しています。
操作性:4.0点
操作方法 | タッチ式(+2ボタン) |
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自動画面切替 (残距離に応じた最適ビューを表示) |
- |
自動スコア管理 (ショット感知) |
○ |
操作方法
ディスプレイはカラーのタッチ式を採用しています。
GPSゴルフナビの操作方法は、タッチ式とボタン式の2種類あり、タッチ式の方が高額ですが人気があります。人気の理由としては、スマホと似た感覚で操作できるという点が大きく、操作方法が分からなくても触っていれば使いこなせてしまう方が多いようです。
敢えてデメリットを挙げるとすると、高額であること、スマホよりも画面が小さくタッチしにくいことが挙げられます。
自動機能
タッチ式は高機能で使い方が難しそうに思われますが、Approach S50はコース情報の提供がシンプルなため、全体的に操作そのものは難しくありません。
コース表示も通常モードとグリーンの2つのみで、自動的な切り替わりもありませんが、オートショット(ショット検知・記録)は備わっています。
▼コース画面の表示内容の説明から再生(2:49)
コースマップについては、レイアウト図ではなく道路のような線で表示されていて、ハザードとレイアップ地点(グリーンからの一定距離地点)はアイコンやドットで表示されます。
コースレイアウトとは異なり、距離が分かる簡易な表示内容のため、その分、操作も難しさがありません。
ちなみに、グリーン表示については、他メーカーではグリーンに近づくと自動的にグリーンビューに切り替わるものがありますが、Approach S50は手動での切替となります。本体右上のメニューボタンを押して、「グリーンを表示」を選択して切り替えます。
情報コンテンツ:3.0点
コースレイアウト | -(有料で利用可) |
---|---|
グリーンレイアウト | 〇 |
グリーンの起伏 | -(有料で利用可) |
グリーンの回転 | - |
3点間距離 | -(有料で利用可) |
スマホ連動 | 〇 |
その他 | ピンポインター |
画面表示の評価のところでも説明しましたが、Approach S50は、Garmin Golf Membership(サブスク)に入ると入らないで、使用できる機能に差があります。
特に抑えて置きたいポイントとしては、サブスクに入っていない状態で利用できる注目機能として、コースマップ、PlaysLike距離の2つ、そして、サブスクに入ると使える主な機能を解説します。
- コースマップ
- PlaysLike距離
- サブスクに入ると使える機能
コースマップ(サブスクなしで使える)
まず、コース情報としては、上図のコースマップが主要な画面となります。上部にホール番号、パー、そして、左側にはグリーンの距離(手前・センター・奥)が表示され、右側には簡易的なコースマップが表示されます。
フェアウェイに幅は表示されず、ハザードも正確な形状・位置までは表現されていません。
そして、コースマップ上をタップすると、ハザードやレイアップ地点の情報が表示されます。
この画面でもハザードの形状や細かな位置は表示がなく、ハザードの種類、前方と後方の距離が表示されます。
一般的なコースレイアウトとは表示方法が違い、かなり簡易なため、この点は承知しておきましょう。
PlaysLike距離(サブスクなしで使える)
PlaysLike距離という言葉はGarminならではのもので、馴染みがない方が殆どだと思います。
これは高低差情報を加味した打つべき目安距離で、レーザー距離計で言うところのスロープ機能と同じです。
ちなみに、上位機種のS70ではスマホとペアリングさせることで、風情報まで加味して算出してくれます。
Approach S50ではサブスク無しで利用できますが、同時発売のApproach S44ではサブスクが必要となりますので、両方を検討されている方は、この点を踏まえておきましょう。
サブスクに入ると使える機能
ここまでサブスク無しで使える主な機能を2つ紹介しましたが、サブスクに入られる方もいると思いますので、入った場合に使える主な機能についても紹介します。
- コースレイアウト(第2世代)
- 3点間距離
- グリーン傾斜情報
コースレイアウトは、上図の左のように林まで描かれたリアルなものとなります。こうなると全く別製品のように感じられてしまいます。
そして、コースレイアウト上で任意の地点をタッチ指定して、レイアップ地点として距離を調べることができます。現在地からレイアップ地点、レイアップ地点からグリーンまでの残距離が分かりますので、コース戦略を立てる上で参考になります。
さらに、グリーン表示については、アンジュレーションを表示することができます。高低差はヒートマップに加えて矢印でも表されていますので、落とすポイントを探る上でとても参考になります。
デザイン:5.0点
Approach S50はカラーバリエーションがブラックとアイボリーの2種類用意されています。Garminらしく高級感がありますので、所有感を大事にされる方に好まれそうですし、男性・女性を問わず選びやすいデザインです。
サイズ | Φ43×12.5mm |
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重量 | 29g |
サイズは43ミリで丸型タイプとしてはコンパクトです。その分、ディスプレイも1.2インチとやや小さくなります。
そして、同時発売のApproach S44との大きな違いとして、ガーミンゴルフ初のナイロンバンドが採用されていますので、重量が29gと極めて軽いです(S44は42g)。
大きくて見やすいタイプを求める方向けというより、小型・軽量で装着感を抑えたい方向けと言えます。
コスパ:2.0点
このモデルの抑えておきたい特徴は、丸型カラータッチ式パネル、自動機能(ショット感知)、コースレイアウトの簡易表示といったところが挙げられます。
AMOLEDが採用されていますので表示性能は高いですが、有料のサブスクに入らないとリアルなコースレイアウト表示が使えません。そして、3点間距離、グリーンアンジュレーションについてもサブスク限定です。
もし、サブスクに入るのであれば、とても高機能でコスパは優れていますが、デフォルトの入らない状態であれば、コースレイアウトが見れませんので(ハザード形状も分からず)、高機能ディスプレイが宝の持ち腐れです。
市場価格は約6万円でかなりの高額モデルです。対象ゴルファーとしてはサブスクを利用されることが大前提といって良いでしょうし、恐らくメーカーもそのつもりでリリースしているモデルです。
Approach S50 の総合評価
総合評価
総合評価 | ★★★★☆ 3.6 |
---|---|
画面表示 | ★★★★☆ 4.0 |
操作性 | ★★★★☆ 4.0 |
情報コンテンツ | ★★★☆☆ 3.0 |
デザイン | ★★★★★ 5.0 |
コスパ | ★★☆☆☆ 2.0 |
どんな方にオススメか?
Approach S50はどんな方に適するかを、以下に列挙しました。ご自分に該当する内容があるかチェックしてみてください。
- 約6万円という高価格が問題無い方
- 丸型ディスプレイ・カラー表示のタッチ式が良い方
- スコア自動管理(スイング感知)を使いたい方
- 高低差機能を使いたい方
最安値の調査結果
※カッコ内は割引・ポイントを考慮した実質価格
取扱説明書
取扱説明書は下記リンクにて公開されています(外部サイト)。